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美味しい手打ちそばができるまでの過程を紹介します

多くの人が好んで食べる蕎麦ですが、蕎麦が届くまでにどんな過程があるかご存知でしょうか。普段あまり知られていないそばの情報を紹介させていただきます。
◎そばができるまで その1「そばの栽培」
そばの生育温度は0~45度です。また、栽培は日本中ほとんどの土地で可能ですが、特に品質の良いそばが育つのは比較的寒い地域とされます。
そのため、長野県はそばの栽培に適した風土であり、その土地でつくられた信州そばは全国的にも有名で、美味しいと評価されています。
栽培期間は3カ月程度と短く、春過ぎに種をまき夏に収穫する夏そばと、夏に種をまき秋に収穫する秋そばが代表的な栽培期間となり、秋そばが多く栽培され味も良く収穫量も安定しています。
「新そば」とよく耳にするとおもいますが、この新そばは秋そばを指すこと多いです。
そばは、日当たりと水はけが良い畑であればどこでも栽培ができます。肥料・農薬は最低限とし茎は弱く倒伏しやすいので生育し過ぎないようにします。
土を耕して種をまき、土を軽くかぶせ、たっぷりの水をやれば大抵は発芽し生育します。2カ月位でおよそ1m程度に成長すると白い可憐な見た目にかわいい花を咲かせます(品種によってはピンク等の花が咲きます)。
そばの花は信州の秋の風物詩となっています。
そばの花が枯れた頃にそばの実が一本の茎に数粒実りますので褐色したら収穫します。黒っぽい硬い皮の中にそばの粉が詰まった実を玄そばと言います。収穫後乾燥をさせますが、あまり乾燥し過ぎると風味が損なってしまうので適度の水分を保持する事が必要となります。
そば信ではそばの栽培に適した長野県信濃大町の契約農家に主に栽培をしてもらい、厳選した玄そばを仕入れています。
◎そばができるまで その2「製粉」
収穫した玄そばは土・石・ゴミ等が付着しているので、まず風選後「石抜き」作業をして不純物を取り除きます。
その後「磨き」作業をして汚れを取り除き表面をピカピカに仕上げます。これで製粉の為の下準備は終了となり、製粉工程に入ります。
外側の硬い殻を割り中のそば粉が詰まったそばの実を分離させていよいよ製粉をします。製粉には一般的にロール挽きと石臼挽きがあります。
ロール挽きは回転する2本のロールの間にそばの実を通し製粉します。比較的短時間で大量に製粉でき、機械で製麺するそばや乾麺に向いています。石臼挽きは上下の石の間に溝が掘ってあり、そこを通る事により製粉されます。高品質なそばに向いており主に手打ちそば用に使用されています。
そば信は石臼挽きにて製粉しています。
1分間に15回転とゆっくりと製粉することにより、熱を持たせずにそば本来の風味を失わずにしっとりとした粉を作る事ができます。石臼で製粉されたそば粉は自動のふるい機を通り不純物のない純粋なそば粉となります。
◎そばができるまで その3「そば打ち」
手打ちそばの打ち方で最も多いのは江戸流の打ち方で、麺棒を3本使い延す手法であります。
均一に四角に仕上げるのでロスがなくきれいなそばに仕上げる事が出来、多くの手打ちそば屋で採用されています。その他の手法としては麺棒一本で丸く延ばしていく戸隠流などがあります。
そば信のそば打ちは昔から伝わる田舎の打ち方を基本に独自に考案した手打ち手法によりそばをつくります。
一本の麺棒を使いそばを巻きつけながらのし板に打ちつける事により粘りとコシを出すように延ばしていきます。独自の技術により丸くではなく四角になるように仕上げます。麺棒でただ延ばすだけではなく、しっかりと「打つ」事により本当の意味の手打ちそばをつくることが可能となります。
コシが強く少し粗々しく太目な田舎そば、それがそば信の手打ちそばです。
◎そばができるまで その4「まとめ」
厳選した玄そばを仕入れ、全量石臼にて自家製粉を行い、そば職人が独自な打ち方で誠心込めて打ち上げた手打ちそば。
そば信にご来店できる方は是非「挽きたて、打ちたて、茹でたて」のそばを店舗でお召し上がりください。遠方の方は打ちたての手打ちそばを瞬時に冷凍した、高品質冷凍生そばをご自宅に取り寄せて店の味そのままの手打ちそばをご家族でお楽しみください。ご贈答用にも最適です。